【研究室訪問】研究室訪問で聞くべき質問10選【院試を有利にする】

院試
自分にあった研究室を探すために聞いておきたい質問10選!
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☆オンラインでの研究室訪問にも役立つ内容です!

この記事は3分で読めます。
2022/4/3更新

理系ちゃんA

研究室訪問ってやらないといけないのかな?

理系くん

研究室訪問で何を聞いたらいいのか分からん。

理系ちゃんB

研究室訪問で気をつけないといけないことって?

こんなお悩みを解決します。

☆本記事の信頼性

この記事は、僕が東大の院試を受験した時の体験談と、僕の同期20人の話をもとに執筆しました。
☆東大の内部生、外部生両方から話を聞いています。

☆本記事のポイント

■研究室訪問は必要なのか?
■研究室訪問を行うメリット
■教授やスタッフに何を質問すればいいのか?
■研究室訪問で気をつけるポイント
 ・教授へのメールの書き方
 ・手土産って必要?
 ・研究室訪問するときの服装 etc…

☆研究室訪問のアポメールの書き方

研究室訪問とは?

研究室訪問とは配属を希望する研究室を訪問して、

・学びたいことを学べるか?
・自分にあった生活スタイルを実現できそうか?
・研究室の雰囲気(環境や人)が自分に合っているか?

などを事前に確認することです。

研究室配属後に「教授と合わない」「やりたい研究と違った」などのミスマッチを防ぐ他に、大学院入試の過去問や研究室の人気度などを把握するためにも、研究室訪問は必ず行っておきましょう。

特に外部の大学院を受験する人は必須です。実際に、外部から難関大学(東大や京大)の院に進学した人のほぼ100%が、院試を受ける前に複数の研究室を訪問しています。

最近ではコロナの影響で、実際に研究室を訪問することが難しくなりましたが、オンラインでも問題ありません。

研究室配属前や院試の受験前に、必ず研究室訪問を行いましょう。

研究室訪問をするメリット

ここでは、「そもそも何のために研究室訪問を行うのか?」を明確にするために、研究室訪問のメリットを3つご紹介します。

メリット①|研究室の雰囲気を確認できる

1つ目のメリットは、ラボメンバーとの相性やカルチャーを確認できることです。

配属後のミスマッチの主な原因は、研究室のメンバーや研究室の文化に馴染めないことです。

研究内容のミスマッチと異なり、上記のミスマッチは精神的に病んでしまう可能性が大きいため、絶対に避けたいです。

実際に僕の先輩も、スタッフとの相性が悪かったことが原因で鬱になりました。

研究以外のことで悩まないためにも、研究室の雰囲気が自分と合っているかを必ず確認してから配属先を決定してください。

メリット②|研究内容をより詳しく把握することができる

2つ目のメリットは、教授やスタッフから研究内容を詳しく聞けることです。

「思っていた研究と違った」というようなミスマッチを避けるために、論文だけでなく、研究室のメンバーからも研究内容について確認しておきましょう。

メリット③|院試の対策が楽になる

外部の院を受験する人にとっては重要なポイントです。

院試における内部生と外部生の差=情報量の差です。

ここでいう情報とは、過去問や、授業で使用している教科書(内部生が院試対策に用いる)のことです。

過去問解答の有無で院試対策の効率は大きく変わってきます。

研究室訪問をすることによって、内部の人からこれらの情報をもらうことができるかもしれません。

外部受験を考えている人にとっては、院試を有利にするためにも、研究室訪問は必須です。

☆内部生との差を埋める方法

研究室訪問で聞くべき質問10選

研究室訪問を行うメリットについてはご理解いただけたと思います。

ここでは、研究室訪問の準備として、研究室訪問で聞くべき質問10選を一挙に紹介したいと思います。参考になれば幸いです。

まずは研究室に関する質問について紹介します。

質問①|研究内容について

1つ目の質問は、研究室に入ってから行う研究の内容についてです。

研究室訪問の目的と言って良いほど、重要なポイントとなります。以下のポイントを聞き出すようにしてください。

・所属するスタッフおよび学生の研究内容
・興味のある分野と研究内容が一致しているか?
・これまでの学生が取り組んできた研究テーマ
・各研究の予算(研究規模)
・共同研究先の有無

これらの質問により、志望する研究室ではどのような研究が可能なのかを把握することができます。

研究テーマへの理解が不十分だったり、誤解をしたまま研究室に入ると後悔することになりかねないので、必ず聞くようにしましょう。

※研究室訪問の前に、その研究室の論文を何報か読んでおき、最低限「どんな研究を行っているのか?」を知った上で訪問するようにしましょう。

質問②|コアタイムの有無

2つ目の質問は、コアタイムの有無についてです。

以下のポイントを聞き出すようにしてください。

・コアタイムはあるのか?
・だいたい何時から何時まで研究室に滞在しているのか?(スタッフ及び学生)

コアタイムは、研究生活以外に私生活を充実させるための指標となります。

いわゆる「ブラック研究室」に配属されてしまうと、せっかくの学生生活を楽しめないことが多いです。

質問③|教授の指導方針

3つ目の質問は教授の指導方針についてです。

以下のポイントを聞き出すようにしてください。

・マネジメントスタイルは?
・学生に何を求めているのか?

研究室に入れたとしても、指導方針が合わずに辞めてしまう学生もいるため、相性を見る上でも重要な質問であると言えます。

過干渉な教授から放置気味な教授まで、いろいろなタイプの教授がいます。自分と合いそうか?を必ず確認しましょう。

教授だけでなく、他のスタッフや学生との相性も確認できればさらにいいです。

質問④|ゼミや勉強会について

4つ目の質問は、勉強会の有無や、その概要についてです。

ゼミや進捗共有会などは、研究に対する理解を深めるために不可欠です。しかし、開催の頻度が高すぎると、資料の準備などがストレスになり、研究や私生活に支障がでます。

・どのような内容、モチベーションで開催されているのか?
・頻度はどのくらいなのか?

上記の点を把握できるように質問してみてください。

質問⑤|学会について

5つ目の質問は、学会への参加や共同研究先との勉強会の有無についてです。

学会発表は、自身の研究内容や成果をアウトプットする大切な機会です。

この機会をしっかり活用している研究室であれば、一定の結果を出すまでの指導体制が整っている研究室である可能性が高いと言えるでしょう。

また、学会や共同研究先との勉強会に参加する一番のメリットは人脈を形成できることです。

大学院時代に学会などを通して作った人脈が、就活において役立ったりなど、後のキャリアにプラスになると思います。

質問⑥|ドクター進学率について

6つ目の質問はドクター進学率(D進率)についてです。

ドクターの進学率が高い研究室には以下の傾向が見られます。

・研究規模(資金)が大きい
・論文を書きやすい
・一般企業や国立の研究機関と共同研究を行っている

ドクター進学率の高い研究室は大規模で魅力的な研究を行っている場合が多いです。

そうでなければ、ドクターに進学してまで、研究しようなんて思いませんよね。

質問⑦|卒業後の進路について

7つ目の質問は、卒業生の進路についてです。

以下のポイントを聞き出すようにしてください。

・アカデミックに残る人の割合
・就職する人の割合
・就職先はどのような企業が多いか?
・学科推薦や、教授独自のツテ(最強)
・推薦枠にはどのような企業があるか?

その研究室が自分のキャリアに対してプラスになりそうかを確認しておきましょう。

☆理系の就職

質問⑧|学振や奨学金について

8つ目の質問はお金に関してです。

多忙な研究室生活においては、アルバイトの時間を確保できません。

生活費をTA(teaching assistant)などで補うにも限界があるので、学振や奨学金についてはよく聞いておきましょう。

次に院試に関する質問をご紹介します。

そもそも院試とは、大学から大学院へ進学する際に受ける試験であり、内部進学と外部進学のどちらにおいても必要となります。

研究室へ入るには、まず院試に受からなければならないため、必要となる情報を研究室訪問にて収集するようにしましょう。

特に外部の大学院を受験する人にとっては、重要な質問事項です。

質問⑨|内部進学と外部進学の割合

9つ目の質問は、内部進学と外部進学の割合についてです。

研究室の定員や、おおよその倍率を知ることができます。

外部生の受け入れ人数は研究室ごとに決まっていることがほとんどです。(1〜2人)

そこで、研究室訪問に訪れた外部生の人数を聞けば、だいたいの倍率がわかります。

質問⑩|院試の試験内容と過去問の入手方法

最後に紹介する質問例は、院試の試験内容と、過去問の入手方法についてです。

外部受験の人にとっては、研究室見学の主たる目的になります。

過去問に関しては、研究科のHPから入手できる場合がほとんどだと思います。

しかし、過去問の解答例に関しては、入手が困難です。

院試対策の効率を上げるためには過去問の解答例が欠かせません。

そこで、過去問およびその解答例を入手する方法を以下に記します。

・内部生から譲ってもらう
・大学(研究科)から購入
・メルカリなどで購入

コロナの影響で、今はオンラインでの研究室訪問がメインだと思います。

なので、大学内部の人から直接的に過去問や解答例を譲ってもらうのは困難でしょう。

そこで、教授やスタッフを通して、過去問や解答例を譲ってくれそうな内部生の連絡先を教えてもらいましょう。うまくいけばgoogle driveなどで共有してもらえるはずです。

また、内部生の人が院試対策に用いている参考書や問題集も教えてもらいましょう。

大学内部の人から過去問や解答例を入手できない場合は、メルカリなどで購入するといいです。

☆外部生の院試対策

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研究室見学で見るべきポイント

☆オンラインでの研究室訪問を行う人は読み飛ばしてください。

オフラインでの研究室訪問を行うと、ラボツワーと称して教授もしくはスタッフが、研究室を見せて回ってくれます。

その際のチェックポイントを以下に記します。

・実験設備の充実度
・居室の居心地
薬剤や動物の臭い(意外に重要)

大学院に進学する人は、少なくとも2年間、その研究室で生活することになります。

ストレス無く過ごすことができそうか、よく確認してから研究室を決めましょう。

研究室訪問で気をつけるポイント

ここでは研究室訪問を行うにあたって気をつけるポイントを5つ紹介します。

ポイント①|研究室訪問のお願いメール

気になる研究室が見つかったら、教授にメールで連絡をしてみましょう。

連絡は大学のメールアドレスを使うようにします。メールの書き方は次の例文を参考にしてください。

☆コピペして頂いて問題ありません。

【メール例文】

件名:研究室訪問のお願い 〇〇大学 ”氏名”

本文:

〇〇大学〇〇研究科 〇〇先生

はじめまして。

〇〇大学〇〇学部〇〇学科の”氏名”と申します。

私は現在、○○の研究を行っています。(←もしくは興味があるという書き方でもOKです。)
先生の研究室について、お話を伺いしたく存じ、ご連絡させていただきました。
お忙しいところ恐縮ですが、研究室を見学させていただくことは可能でしょうか?

ご検討よろしくお願い申し上げます。

”氏名”

〇〇大学〇〇学部〇〇学科


研究室訪問が可能な場合は、こちらから訪問日程を提案しましょう。3つほど日程の候補を提示した方がいいです。

☆アポメールの詳細についてはこちら記事を参考にしてください

ポイント②|研究内容の把握および質問の整理

研究室を訪問する前に、その研究室の研究内容を必ず把握するようにしましょう。また、質問したい内容をしっかりと整理した状態で訪問しましょう。

事前の準備次第で、どれだけ有意義な訪問になるかが決まります。

忙しい教授のお時間を頂いて話すことになるので、失礼の無いようにしっかりと準備していきましょう。

ポイント③|研究室訪問に行く際の服装

研究室訪問はそれほどかしこまったものではありません。就活とは違うのでスーツを着て行く必要はなく、私服で大丈夫です。

ただあまりにもラフな格好やだらしない格好は避けましょう。印象を悪くしないためにも、最低限の清潔感を心がけるようにしましょう。

ポイント④|研究室訪問に持っていくもの

研究室訪問に特別必要な持ち物などはありませんが、メモ帳とペンを持っていくといいでしょう。気になることをメモしておくと、後で質問する時に役立ちます。

人によっては、訪問の際に手土産を持っていく人もいますが、必須ではありません。

手土産を持っていく際は、研究室のメンバーでシェアできる物がいいです。手土産を持って行って印象が悪くなることは先ずありません。

ポイント⑤研究室訪問後のメール

研究室を訪問したら、その日のうちに(遅くても翌日中に)お礼のメールを送りましょう。

訪問の機会をいただいたことに対するお礼と、訪問した感想を簡潔にまとめて書くといいでしょう。

まとめ

研究室に配属される人、特に外部の大学院を受験する人にとって、研究室訪問は必須です。

大学院入試を有利にするため、また、研究室配属後に充実した研究室生活を送れるように研究室訪問を行う必要があります。

本記事が研究室訪問を有意義にするための参考になれば幸いです。

滑り止めの研究室についても、研究室訪問を行っておきましょう。

滑り止めにする研究科の探しかたについては、以下の記事を参考にしてみてください。